[ブリュッセル 25日 ロイター] - 欧州連合(EU)各国は今週、次の冬季に向けてガス供給に余裕を持たせるため、購入費用を分担する可能性について協議する予定だ。ロイターが協議の土台となる草案を確認した。
各国は2023年以降、毎年11月1日までにガス貯蔵施設を容量の90%以上、今年は80%満たすことを義務付ける規則案について交渉中。これはEUのガスの約40%を供給するロシアの影響力を弱めることが狙いだ。
ハンガリー、オーストリア、オランダなどガス備蓄を持つ国は同案を巡り、自国企業が過去最高に近い価格で大規模なガス購入を強いられる一方、備蓄がほとんどない国の企業はそうならないことを懸念していた。
各国の外交官は今週、妥協案について議論し、それが承認されれば欧州議会との交渉に入る見通し。
草案では90%という目標は維持されるが、ホスト国の国内消費者に供給される貯蔵施設にのみ適用される。つまり、自国の領土にある主に他国が使用するガス貯蔵施設を満たす義務はないことになる。