ウォーターズ社、米国オールスターズ会議で成長加速とシナジー進捗を報告

公開 2026年9月23日 21:05
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2026年9月23日(水)、ウォーターズ・コーポレーション(WAT)は米国オールスターズ会議において、予想を上回るペースで成長を続ける事業の現状を説明した。最高経営責任者のウディット・バトラ氏は、コア事業および最近買収したBD資産において幅広い好調さが見られると述べる一方、リショアリング需要の緩やかな立ち上がりと下半期に対する慎重な見通しも示した。

主なポイント

  • ウォーターズは2024年第2四半期に9%のオーガニック成長を達成し、6〜8%のガイダンス範囲を上回った。
  • 同社はすでに2億ドルのコストシナジー年率換算を達成しており、当初スケジュールより9ヶ月前倒しとなっている。
  • レガシー・ウォーターズは機器、サービス、ケミストリーで強いモメンタムを示し、地理的には中国とインドが成長を牽引した。
  • 経営陣は人工知能(AI)を品質管理や製造における新たな成長ドライバーと位置づけており、創薬分野での活用はまだ限定的とみている。
  • ウォーターズは通期のオーガニック成長ガイダンスを引き上げたが、下半期、特に第4四半期については慎重なトーンを維持した。

財務結果

ウォーターズは、2024年第2四半期のオーガニック成長率が9%に達し、従来ガイダンスの6〜8%を上回ったと発表した。経営陣はこの結果を幅広い事業分野にわたるものと説明し、レガシー事業とBD事業の双方が貢献したとした。

  • レガシー・ウォーターズの機器部門はハイ・シングルディジット(高一桁台)の成長を記録した。
  • レガシー・ウォーターズのサービス部門もハイ・シングルディジットの成長を達成した。
  • レガシー・ウォーターズのケミストリー部門は10%成長し、「リベレーション・デー」に関連した前年の前倒し需要を調整すると16%の成長となった。
  • BD事業は平均約4%成長し、中国のマイナス影響を除くと6%の成長となった。
  • 好調な上半期を受け、通期オーガニック成長ガイダンスが引き上げられた。

地域別では、米国がミッド〜ハイ・シングルディジット、欧州がミッド・シングルディジット、中国がダブルディジット(二桁台)、インドが20%超の成長を記録した。

  • 中国の成長率は前倒し効果を調整するとミッドティーンズ(10%台半ば)となった。
  • 中国はBD事業に対して当四半期で200ベーシスポイントの逆風をもたらした。
  • 中国における製薬部門の成長率は24%を超えた。
  • 学術・政府向け売上はダブルディジットの成長を記録し、欧州での予算執行が追い風となった。
  • 産業向け売上はロー・シングルディジット(低一桁台)の成長にとどまった。

バトラ氏は、同社のベース事業が7四半期連続(約2年間)にわたり平均8%の成長を続けていると述べ、コア事業を「持続的なハイ・シングルディジット成長企業」と位置づけた。

事業運営の最新状況

ウォーターズは、レガシー事業が主要製品ライン全体にわたって引き続き好調であると説明した。

  • 機器部門は買い替え需要の恩恵を受けており、2027年末まで続く受注パイプラインを有している。
  • サービス部門の成長はハイ・シングルディジットを維持し、高いアタッチメント率に支えられている。
  • ケミストリー部門はeコマースの普及、ポートフォリオの強化、バイオセパレーションの成長により恩恵を受けた。
  • カラムのシェアは大幅に拡大し、品質保証・品質管理(QA/QC)の前段階となる創薬分野でも伸びた。
  • 高付加価値ケミストリー製品の価格設定は堅調で、一部セグメントではダブルディジットの値上げと100%の定着率を達成した。
  • GLP-1検査も競合からの切り替えを通じて成長に貢献した。

バトラ氏は、ケミストリー事業が品質管理の上流工程、すなわち創薬分野でも活用されるようになっていると述べた。また、AIがすでにモデルトレーニング向けのバルク注文を促進しており、試薬やカラムの需要を押し上げていると説明した。

同社はマテリアルサイエンス分野における進展も強調した。

  • マテリアルサイエンス部門は当四半期にハイ・シングルディジットの成長を達成した。
  • エレクトロニクス研究試験、半導体、データセンター向けが好調だった。
  • バッテリー試験は新製品「コインセルDSC」の恩恵を受けた。
  • 防衛関連支出が欧州と米国の双方で追い風となった。
  • 前年同期の比較対象が低かったことも成長を後押しした。

ウォーターズは、BDの統合が運営面および商業面での効果をもたらし始めていると説明した。

  • フローサイトメトリーの臨床向け売上は当四半期に8%成長した。
  • フローサイトメトリーの研究向けが成長に転じた。
  • 臨床用試薬はハイ・シングルディジットの成長を記録し、腫瘍学・がん検出用途が貢献した。
  • 研究用試薬の価格は50〜90ベーシスポイント上昇した。
  • 研究用抗体の約20%を占めるRealDyesポートフォリオはダブルディジットの値上げを実施しており、直接的な競合製品が存在しない。
  • 研究用試薬のeコマース配送が改善された。

ウォーターズはまた、2024年9月14日に発売したA7スペクトラル・フローサイトメトリー機器についても説明した。経営陣は、同機器が再現性と転用性において新たな基準を確立するものであり、大量処理が求められる規制対応環境に適していると述べた。すでに米国、欧州、中国から受注が入っているという。

診断部門については以下の通りである。

  • 微生物学部門は中国を除くと6%の成長を達成した。
  • 稼働年数の長い機器が約1万2,000台存在し、そのうち半数以上が10年超であるため、大きな買い替え需要が見込まれる。
  • 売上の約半分はキャッシュ収入、残りの半分は試薬レンタルによるものである。
  • 価格は200ベーシスポイント超で推移しており、新製品の投入に伴い200〜500ベーシスポイントの上昇余地がある。
  • BD MAXは顧客が独自に開発した検査に対応するオープンプラットフォームである。
  • BD CORは高スループットプラットフォームであり、ウォーターズは当四半期に15台を設置した(提供された概要によると、2025年通年では4台にとどまっていた)。
  • HPVの自宅・自己検査オプションは幅広いゲノムプロファイルを有しており、重要な差別化要因となっている。
  • 膣炎および性感染症(STI)パネルはMAX上で好調に推移しており、将来的にはCORへの移行が見込まれている。

経営陣は、BD CORのサービスサポートは現時点では集中的な対応が必要であり、1台につき1名のサービス担当者を配置していると説明した。この対応は信頼性の確保を目的としたものであるが、ウォーターズは今後効率性が向上すると見込んでいる。

今後の見通し

ウォーターズは通期オーガニック成長ガイダンスを引き上げたが、下半期、特に第4四半期については引き続き慎重な姿勢を維持している。

  • 第4四半期の成長率は4%(営業日数調整後は6%)を想定している。
  • この見通しは上半期のモメンタムと比較して保守的な水準である。
  • 同社はベース事業が安定したハイ・シングルディジット成長を維持すると述べた。
  • BD事業は下半期に加速することが見込まれている。
  • 第4四半期のBD成長率はマイナスのベースラインから改善し、約6%超となる見通しである。

バトラ氏は、機器の買い替え需要について2027年末まで明確な視界があると述べた。また、買い替えサイクルが通常より長期化しており、現在は2年目に入っていると説明した。

  • LC-MSの成長は2019年以降、年率2.5%で推移している。
  • この数値には、過去の水準を約100ベーシスポイント上回る価格上昇の恩恵が含まれている。
  • 経営陣は、現在の成長率と過去平均5%との乖離が上振れ余地を示唆していると述べた。
  • バイオテク企業、CRO(受託研究機関)、創薬顧客はようやく旧型システムの更新を始めたばかりである。
  • 中国のジェネリック医薬品メーカーはまだ買い替えサイクルに本格参入していない。
  • 経営陣は、2027年末までにすべての主要顧客グループがシステムの更新を行うと見込んでいる。

同社はまた、市場成長、買い替え需要、価格設定、地理的シフトを柱とした長期成長アルゴリズムを示した。

  • ウォーターズは4〜6%の市場成長をベースラインとして見込んでいる。
  • 買い替え需要が約200ベーシスポイントを上乗せする。
  • 価格設定が約100ベーシスポイントを加える。
  • これまで逆風となっていた中国が、今後は成長に貢献する見通しである。
  • リショアリングおよびAIからの追加的な支援も期待される。

利益率については、ウォーターズは2027年に大幅な改善を見込んでいる。

  • 2027年の出発点は、買収関連の逆風を考慮した27.5%となっている。
  • 2024年通期の調整後営業利益率ガイダンスは28.2%である。
  • ウォーターズはすでに2億ドルのコストシナジー年率換算を達成しており、当初の3年計画より9ヶ月前倒しとなっている。
  • 調達、製造、物流からの追加的なコスト削減が見込まれている。
  • ベース事業のハイ・シングルディジット成長およびBD事業のミッド〜ハイ・シングルディジット成長から営業レバレッジが生まれる見通しである。
  • 収益シナジーは時間をかけて積み上がることが期待されている。
  • 経営陣は、市場が予想する2027年の約29%という見通しは保守的かもしれないと述べた。

ウォーターズはまた、統合の成熟に伴い、バイオセパレーションおよびバイオアナリティカル事業への再投資を計画していると述べた。

質疑応答のハイライト

質疑応答セッションにおいて、バトラ氏はAI、リショアリング、買い替えサイクルという3つの主要テーマについて詳しく説明した。

AIについては、最も意義深い導入が品質管理や後期開発段階で進んでおり、創薬分野ではまだ本格化していないと述べた。

  • 同氏はラボには「サンプル前処理、機器、ソフトウェア」の3つの要素があると説明した。
  • AIはワークフローが標準化・最適化された後に最も効果を発揮する。
  • ウォーターズは、顧客が確立されたワークフローでAIエージェントをトレーニングするにつれ、試薬やカラムの消費量が増加すると見込んでいる。
  • 顧客はソフトウェアライセンスの購入も増やしており、特にEmpowerプラットフォーム周辺での需要が高まっている。
  • バトラ氏は、5分子のうち4分子がEmpowerを使用していると述べた。

リショアリングについては、ウォーターズは規律ある姿勢を維持しており、明確な根拠なしにすべての受注をリショアリングと位置づけることはしないと述べた。

  • 同社によると、米国の製薬関連建設サイトの約50%が開発中である。
  • そのうち約70%がウォーターズの高シェア顧客に関連している。
  • 経営陣は2027年から2030年にかけての潜在的な成長ドライバーとして期待している。
  • 機器の販売サイクルは通常3〜6ヶ月である。
  • 具体的な受注は通常、発注の3〜6ヶ月前に現れる。
  • ウォーターズは現在、着工が始まっており、ラボの建設は約1年後になると見ている。

買い替えサイクルについては、バトラ氏は同社のデータが2027年まで明確なパイプラインを示していると述べた。

  • 同氏は市場がまだ長期化した買い替えサイクルの途上にあると述べた。
  • ウォーターズは過去2年間にわたり、LCおよびLC-MSにおいて競合他社を上回る成長を達成していると指摘した。
  • 同社の報告数値がその見方を裏付けていると述べた。

中国については、景気刺激策は上半期の実績に含まれておらず、ガイダンスにも定量化されていないと説明した。

  • 中国の5カ年計画は製薬分野で年率20%の成長を目標としている。
  • 中国におけるバイオテク投資は引き続き旺盛である。
  • 中国は100ベーシスポイントの逆風から成長への貢献へと転じた。
  • バイオサイエンスおよび診断分野でのローカライゼーションの取り組みが加速している。

最後に、バトラ氏は個別化医療および新規モダリティにおける同社のポジションを強調した。

  • ウォーターズのカラムはKEYTRUDAの品質管理に使用されている。
  • ウォーターズのカラムはモデルナのmRNA品質管理にも使用されている。
  • フェーズII・IIIのmRNA分子の約80%でウォーターズのカラムが指定されている。
  • 同氏は、医療がより複雑かつ個別化された治療へと移行する中で、同社が有利なポジションにあると述べた。

ウォーターズはまた、BD買収から生まれた初期の収益シナジーについても説明した。

  • 同社はバイオサイエンス顧客との接点を活用し、当四半期にDMPKマス・スペクトロメトリー売上を1,000万ドル上乗せしたと述べた。
  • DMPKは年末までに3,500万〜4,000万ドルの貢献が見込まれている。
  • シナジー計画は「180日間の改善」「運営能力の移転」「より広範なクロスセリング」の3段階で構成されている。
  • 具体例としては、DMPKへのマス・スペクトロメトリー導入、診断へのLC-MS導入、QA/QCへのフローサイトメトリー導入、バイオセパレーションの調達などが挙げられる。
  • すでに約10のプログラムが外部サプライヤーではなくバイオサイエンス事業から抗体を調達している。

まとめ

ウォーターズは、経営陣が近期見通しについて慎重なトーンを維持しながらも、着実な成長、早期のシナジー効果の実現、そして利益率改善の長期的な余地というメッセージを残して会議を締めくくった。

詳細については、以下の完全な議事録を参照されたい。

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