急騰したイビデン株はまだ「買い」か? 「投資特化型AI」の回答
- 現在のマクロ経済環境では、財務基盤の強い企業がこれまで以上に注目されやすい
- 「より安全性の高い」銘柄を見極めるには、どのような基準が有効なのか
- 財務健全性が高く、大きな上昇余地を持つ米国株8銘柄を紹介する
ウォール街の主要株価指数は、引き続き過去最高値に近い水準で推移している。ナスダック100は今週初めに史上最高値を更新し、S&P 500も最高値圏で取引されている。
ただ、市場を取り巻く環境は厳しさを増している。FRBは9月16日、2023年以来初めて政策金利を引き上げ、誘導目標レンジを3.75〜4.00%とした。さらに、年末までに追加利上げに踏み切る可能性も示唆している。
8月のインフレ率は3.4%と依然として高く、長引く中東情勢の緊迫を背景に、北海ブレント原油は1バレル100ドル前後で推移している。その一方で、株式市場の上昇は依然としてテクノロジー株に大きく偏っている。
こうした環境では、財務基盤の強い企業ほど打たれ強さを発揮しやすい。借り入れへの依存度が低ければ、金利上昇による資金調達コストの負担を抑えやすく、景気後退局面でも業績を維持しやすいからだ。
「財務が健全な銘柄」を見極める3つの基準
では、財務健全性の高い銘柄を見つけるには、どのような指標を見ればよいのだろうか。
- InvestingProの「財務健全性スコア」は、収益性、成長性、流動性、キャッシュフロー、株価モメンタムなど100項目以上を基に、企業の財務状況を1〜5の5段階で評価する。3を上回れば、比較的良好な財務健全性を備えていると判断できる。
- 「ピオトロスキーFスコア(Fスコア)」は、収益性、レバレッジ、流動性、事業効率など9つのファンダメンタルズ項目を評価する指標だ。満点の9は、黒字、プラスのキャッシュフロー、レバレッジの低下、利益率の改善など、9項目すべての条件を満たしていることを意味する。
- その銘柄をカバーするアナリストの人数も重要な手掛かりになる。カバーする人数が多いほど市場で幅広く分析されており、コンセンサス予想の信頼性も高まりやすい。また、アナリストの数が多いことは、機関投資家やその他の投資家からの関心の高さを示す場合もある。
ただし、いくら財務内容が良好でも、株価がすでに割高であれば投資妙味は薄れる。
そこで今回は、バリュエーション面も確認するため、InvestingProの「適正価値」とアナリストの平均目標株価という2つの基準を加えた。InvestingProの適正価値は、複数の一般的な企業価値評価モデルを組み合わせて算出される。
財務健全性が高く、上昇余地のある米国株8銘柄
今回はInvesting.comのスクリーナーを使い、以下の条件で銘柄を絞り込んだ。
- 米国株
- 時価総額10億ドル超
- InvestingProの財務健全性スコアが3超
- Fスコアが満点の9
- 少なくとも10人のアナリストがカバー
- アナリスト平均目標株価までの上昇余地が15%超
- InvestingProの適正価値までの上昇余地が15%超
この条件に該当したのは8銘柄だった。
- InvestingProのPro+プランを利用している場合は、こちらをクリックすると保存済みのスクリーナー画面を確認できる。
- Proプランを利用中で、Pro+へのアップグレードを希望する場合は、こちらからアップグレードできる。
今回抽出された8銘柄の上昇余地は、InvestingProの適正価値ベースで18.4〜54.4%、アナリストの平均目標株価ベースで16.2〜51.6%となっている。
これらの銘柄には、以下の2つの企業が含まれる。
- Q2ホールディングス(NYSE:QTWO)は、米国の地方銀行、信用組合、フィンテック企業向けにデジタルバンキング・プラットフォームを提供している。Fスコアは満点の9で、収益性を含む財務基盤の強さが評価されている。
第2四半期の売上高は前年同期比13%増の2億1,980万ドルだった。純利益は2倍以上の2,990万ドルに拡大し、調整後1株利益(EPS)も0.70ドルと市場予想を上回った。同社はその後、通期業績見通しを引き上げるとともに、自社株買い枠を3億5,000万ドル追加した。一方、第3四半期については成長率をやや慎重に見込んだことが嫌気され、株価には下押し圧力がかかった。その結果、現在の株価と推定価値との乖離が広がっている。
Q2ホールディングスの株価には、InvestingProの適正価値まで26.1%、アナリストの平均目標株価まで34.5%の上昇余地がある。
- ハートフォード・インシュアランス・グループ(NYSE:HIG)は、コネティカット州に本拠を置く保険会社で、特に中小企業を中心とした法人向け保険のほか、個人向けや団体向けの保険も手掛けている。同社の業績は急成長型というより安定型だが、バランスシートの健全性や利益の質が高く評価されている。
第2四半期の営業ベースEPSは3.42ドルと市場予想を上回った。法人向け保険の保険料収入が5%増加したほか、投資収益の拡大も業績を押し上げた。過去12カ月のコア利益ベースの自己資本利益率(ROE)は18.7%だった。
ハートフォードはまた、資産運用事業Hartford Fundsをウェリントン・マネジメントに売却することで合意しており、2028年末までを期限とする最大42億ドルの自社株買い枠も承認している。同社株のInvestingProの適正価値までの上昇余地は18.4%、アナリストの平均目標株価までの上昇余地は16.2%となっている。
ただし、今回の8銘柄の中ではハートフォードの割安度は比較的小さく、他の銘柄の方がバリュエーション面で大きな上昇余地を残している。
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