モバイルゲームの開発・パブリッシャーであるG5 Entertainment AB (G5EN)は、第3四半期の決算を発表し、前年同期比で売上高と1株当たり利益が減少したものの、G5ストアの貢献度が大幅に増加し、過去最高の粗利益率を記録したことを明らかにしました。Vlad Suglobov CEOは、アクティブなゲームポートフォリオと全体的なオーディエンス規模が縮小する中で、収益化指標の改善、強固な現金ポジション、新規ゲーム開発への注力を強調しました。
主なポイント
- G5の第3四半期の売上高は2億7,000万SEKに達し、前年同期比でSEKベースで17%減、USDベースで14%減となりました。
- 有料ユーザー1人当たりの月間平均粗収益は64.9ドルに改善しました。
- G5ストアの純収益貢献度はSEKベースで22%、USDベースで27%増加し、総純収益の17.1%を占めました。
- 同社は過去最高の68.8%の粗利益率を達成しました。
- 1株当たり利益(EPS)は3.14SEKで、前年の3.83SEKから減少しました。
- 現金準備金は過去最高の2億4,600万SEKに達し、同社は無借金を維持しています。
- 2023年10月の収益トレンドはプラスで、第4四半期と第1四半期の見通しが強いことを示しています。
会社の見通し
- G5は2023年10月の好調な収益トレンドを受けて、第4四半期と第1四半期の堅調なパフォーマンスを予想しています。
- 同社は新規ゲームの開発に注力しており、30のアイデアが初期段階にあり、14の反復が行われています。
- 年内のグローバルゲームローンチは見込めず、2024年初頭から中頃にかけてのリリースが期待されています。
弱気な点
- アクティブなゲームはUSDベースで14%減少しました。
- 同社は、特にニッチなゲームにおいて、厳しいマーケティング環境に直面しています。
- 最近の売上低迷は、コロナ後の市場全体の変化、インフレ、新規ゲームローンチの必要性に起因しています。
強気な点
- 収益化指標が上昇しており、より熱心なプレイヤーベースを示唆しています。
- モバイルユーザー向けG5ストアウェブバンクのローンチは、将来の収益成長に期待が持てます。
- 同社は、既存ゲームの進化と新タイトルのローンチにより、より広範な観客をターゲットとする長期的なビジョンを持っています。
未達成の点
- 売上高とEPSの両方が前年同期比で減少しました。
Q&Aのハイライト
- 同社の戦略には、収益性の高い成熟したポートフォリオの販売と、新しくスケーラブルなゲームのローンチに焦点を当てています。
- G5 Entertainmentは引き続き収益を上げており、マーケティングとゲーム開発のための十分な資金を有しています。
- 進行中の自社株買いプログラムは、第2四半期の配当支払いに続き、取締役会の支持を得て継続しています。
- Suglobov氏は、単に人材を雇用するよりも、確立されたチームを持つ成功したゲームを取得することを好むと表明しました。
決算説明会を通じて、Vlad Suglobov CEOは、G5が主に35歳以上の女性をコアオーディエンスとしつつ、よりジェンダーニュートラルなジャンルへの拡大を目指していることを強調しました。売上高とアクティブゲームの減少にもかかわらず、同社の改善された収益化指標とG5ストアの成功は、より熱心なプレイヤーベースへの戦略的シフトを示唆しています。Suglobov氏は、ロシアとウクライナからのチーム移転や市場全体のシフトによる課題を認識しつつも、同社の強固な現金ポジションとゲームポートフォリオの長寿命を挙げ、将来に対して楽観的な見方を示しました。品質とトップパフォーマンスタイトルとの競争に焦点を当てることで、G5 Entertainmentは進化するモバイルゲーム業界を乗り切る態勢を整えています。
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