アイザイ株式会社（ESALY）は、2024年度第2四半期の決算発表で、前年同期比3%増の3,850億円の売上高を報告しました。製薬セグメントは5%の増加を示し、同社のグローバル3ブランドであるレンビマ、デイビゴ、LEQEMBIが合計で2,000億円以上を生み出しました。
販売費および一般管理費の増加により営業利益は減少したものの、同社はアルツハイマー病治療薬LEQEMBIの発売が着実に進展していることを確認し、通期予想を維持しました。1株当たり80円の中間配当が発表され、米国でのアミロイドベータ確認検査に大きな進展があり、LEQEMBIへの患者アクセスが改善されたことが注目されました。
主要ポイント
- アイザイの2024年度第2四半期の売上高は前年同期比3%増の3,850億円に達しました。
- 販売費および一般管理費の増加により営業利益は減少しましたが、売上総利益は3%増加しました。
- 米国と日本でのLEQEMBIの発売により、上半期の売上高は163億円となりました。
- 約10,000人の患者がLEQEMBI治療の準備ができていますが、点滴容量の制約により6,000人の患者に遅延が生じています。
- 同社は点滴容量の拡大とアミロイドベータ検査の効率化に取り組んでおり、今後数年間でより多くの患者を治療し、収益性を向上させることを目指しています。
会社の見通し
- 通期予想は変更なし。
- 1株当たり80円の中間配当を発表。
- LEQEMBIの今年度の売上予想は265億円。
- グローバル売上高は前年同期比161%増の425億円を見込んでいます。
弱気な点
- 販売費および一般管理費の増加により営業利益が減少。
- 点滴容量の遅延により米国での売上が170億円減少。
強気な点
- 製薬セグメントの売上高が5%増加。
- LEQEMBIは月間50,000バイル以上の配送で勢いを増している。
- LEQEMBIは複数の国で規制当局の承認を得ており、欧州では審査が進行中。
未達成点
- 患者の治療開始の遅れにより、LEQEMBIの売上予想が下方修正。
Q&Aのハイライト
- 点滴容量は19,000で確保されており、2025年度までに26,000を超える見込み。
- LEQEMBIの需要増加に対応するため、契約の見直しを行っています。
- LEQEMBIの米国での収益性は2026年度、日本と中国では2025年度を見込んでいます。
アイザイは、点滴容量の制約に直面しながらもLEQEMBIへの患者アクセス向上に取り組んでおり、戦略的パートナーシップと業務改善に注力しています。皮下自動注射器と血液ベースのバイオマーカーの導入を控え、同社は治療プロセスの効率化と市場プレゼンスの拡大を目指しています。現在の課題にもかかわらず、アイザイの着実な売上成長と強力なパイプライン開発は、将来に向けて前向きな軌道を示しています。
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