[アンカラ 6日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は6日、トランプ米大統領はトルコによるロシア製ミサイル防衛システム「S400」購入によって両国関係を縛るようなことはさせないと信じていると述べた。
米国は、S400購入によりトルコに制裁を発動する可能性があるとしているが、トルコはこれまでのところこの警告を一蹴し、6月の20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)席上でのトランプ大統領の同情的な発言に希望を託している。ただ、トランプ大統領は制裁の可能性を排除していない。
エルドアン大統領はアンカラで大使らに、S400購入を理由にトルコの北大西洋条約機構(NATO)への関与を疑問視するのは誤りと指摘。「多くのNATO加盟国がロシアから輸入している。それが危機に発展している様子は見られない」と述べた。
さらに、「トルコは安全保障のためにビジネス上の決定を下した。それを促したのは同盟国の妥協なき態度だ。G20でトランプ大統領が、トルコは不公正な扱いを受けていると発言したことは、この事実を最高レベルで確認するものとなった」と指摘。「トランプ大統領がトルコと米国の関係をS400問題に縛り付けるようなことはしないと信じている」と述べた。