[マドリード 23日 ロイター] - スペイン中央銀行のデルガド副総裁は23日、欧州では国境を越えた金融機関の合併は少なく、市場の統合や多様化からは程遠い状況との見方を示した。
副総裁は講演で真の意味での欧州銀行市場と呼ぶには文化や規制面の障害があり、国境を越えた資本や資金の流れが制限あるいは阻害されていると指摘。合併の相乗効果、コスト削減の可能性、効率性の向上は主に同一国内の合併にみられるとした。
副総裁は、ユーロ圏の欧州預金保険スキーム(EDIS)導入も、欧州連合(EU)の安定化につながるとの見方を示した。
ドイツ、オランダなど北部諸国は、EDIS導入によりイタリア、ギリシャ、ポルトガルなど銀行システムが脆弱な国の預金保険を負担することになると懸念している。