[北京 25日 ロイター] - 中国税関総署が25日公表した統計によると、9月の同国の原油輸入は、サウジアラビア産が引き続き最多となった。米国の制裁の影響でイラン産やベネズエラ産の輸入減少が続いていることなどが背景にある。
9月14日に起きたサウジ石油施設への攻撃による影響は10月の輸入に影響する可能性が高い。
9月のサウジ産原油の輸入は717万トン(日量約174万バレル)。前月の779万トンから減少したが、前年同月(378万4000トン)比では2倍近い水準となった。
1─9月の輸入は前年同期比55.4%増の5970万トンとなった。
一方、イラン産原油の輸入は53万8878トンと、前月の78万7657トンから減少し、前年同月の213万トンを大幅に下回った。米国の制裁や中東情勢の緊迫化が影響した。
ベネズエラ産の輸入も58万8698トンに減少。前月は145万トン、前年同月は80万8593トンだった。
中国石油天然ガス集団(CNPC)は9月、米制裁への違反を回避するため、前月に続いてベネズエラ産原油の積み込みを見送った。
リフィニティブのシニア原油アナリスト、エマ・リー氏は、ベネズエラ産原油は積み替えのハブ港となるマレーシアのタンジュン・ブルアスに送られた後、新たなグレードとして中国に輸出されていると述べた。
税関当局のデータによると、中国の9月のマレーシア産原油輸入は197万トンだった。8月の64万6236トン、7月の135万トンから大幅に増加した。
米国産の輸入は51万7982トンで、8月の101万トンから減少した。米中貿易摩擦が悪化する中、中国政府は米国産原油に5%の関税を導入した。
ロシア産の輸入は631万トン。8月は602万トン、前年同期は681万トンだった。
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