[ワシントン 17日 ロイター] - 米国土安全保障省の税関・国境警備局(CBP)のマーク・モーガン局長代行は17日、記者団に対し、来年末までにメキシコ国境沿いに総延長450マイルの壁を建設するとのトランプ政権の目標について、達成できないかもしれないと認めた。
壁建設はトランプ氏の2016年大統領選で公約の目玉で、来年の大統領再選に向けても重視し続けている。
モーガン氏は「われわれの2020年末の目標は450マイルだ」と繰り返した上で、「目標をなおも達成できるかどうか現時点で明言しにくいが、目標に近付こうとしているのは確かだ」とした。トランプ政権下でこれまでのところ93マイルの壁が建設されたと述べた。
CBPの統計によると、うち少なくとも90マイルは既存の構造物の置き換えだ。だがモーガン氏は記者団に、トランプ政権下で建設された壁はすべて「新設」とみなされるべきだと主張した。
米連邦地裁は先週、壁建設に軍事建設費から36億ドルを転用する計画の差し止めを命じた。これに関し、モーガン氏は、差し止め命令が連邦高裁で早期解除されなければ、建設日程に悪影響が出かねないと訴えた。
トランプ政権の複数の高官はここ数カ月、大統領選の来年11月までに新設ないし既設で計450マイルの壁建設を目指すと表明している。
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