[チューリヒ 18日 ロイター] - スイス国立銀行(中央銀行)のジョルダン総裁は18日、スイス紙ブリックとのインタビューで、マイナス金利をさらに掘り下げる可能性は排除できないが、現時点でその必要はないとの認識を示した。
ジョルダン氏は、現在マイナス0.75%の政策金利をさらに引き下げる可能性を問われ「可能性は排除できない」と述べた。
そのうえで「われわれは非常に綿密なコスト・ベネフィット分析を実施し、効果がないのなら絶対下げない。ただいまのところさらなる引き下げは必要ない」と語った。
マイナス金利政策に対しては、預金者に打撃を与え、資産バブルを生むといった批判が銀行からでている。
前週、中銀は政策金利を据え置き、マイナス金利が当面続く可能性を示唆した。
ジョルダン総裁は、マイナス金利がいつまで続くか予測するのは難しいとし「経済動向、なかんずく欧州の経済動向次第となる」と述べた。
そのうえで、マイナス金利は、輸出型経済に打撃となるスイスフランの大幅な上昇を防ぐために必要と主張。
「たとえば金利をゼロ%に上げた場合、どうなるか。フランは急上昇するだろう」とし「インフレ率はマイナスに転じ、経済成長は大幅に減速する。そうなれば、預金者にも年金基金にもプラスとならない」と述べた。
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