[東京 24日 ロイター] - 今年7月からのレジ袋有料化に向けて、経済産業省や財務省のコンビニにおいて、「ナッジ」という行動経済学の手法を用いた実証実験を行う。レジ袋の辞退・必要など異なるカードを設置し、辞退率の差などを検証する。
実験は27日から3週間程度実施する。経産省のコンビニでは、レジ袋を必要とする客が提示するカードにごみが海岸に漂着した写真を付けた。外務省では「レジ袋規制を導入する国は60カ国以上になっています」との文言を挿入。また、特許庁ではレジ袋を必要とする客、財務省ではレジ袋が不要な客がカードを提示するとの差をつけた。経産省幹部は「それぞれ違うカードにすることで、どの程度の辞退率につながるか検証する。自らの行動がどういう結果につながるか、ひとりひとりが考える機会になってほしい」と述べている。
経産省は、実証実験などを踏まえ、2月25日から有料化の前倒し実施を行う予定。
「ナッジ理論」は、小さなきっかけを与えることで人の行動を変えるというもので、ロンドンでタバコの吸い殻のポイ捨てを減らすために使われたことで有名な手法。「世界で一番のサッカー選手は誰」という箱にロナウドとメッシの名前が書かれ、タバコの吸い殻で投票することで、ポイ捨てが激減した。
(清水律子)