[ロンドン 30日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は30日、次世代通信規格「5G」通信網への中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]参入を巡る米英間の緊張緩和を図る一方で、中国共産党は現代の最大の脅威であるとの見方を示した。
ジョンソン英首相は28日、5G通信網へのファーウェイの参入を限定的に容認すると発表した。
2日間の日程で英国を訪問中のポンペオ氏は記者団に対し、「国民の情報や国家安全保障上の情報が行き交うネットワーク上で、それらの情報を得る法的権限を中国共産党が持てば、それはリスクになる」とした上で、「米英が意見の対立解消に向けて協力する道筋を見つけると確信している」と指摘。安全保障上の機密情報を共有するファイブアイズ(米英、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)は健在と述べた。
さらに、中国共産党を「われわれの時代の重大な脅威」と見なしていると言及。米国とその同盟国が軍事力や技術力を確保し、今世紀が欧米諸国の原則によって統治されていることを確実にするよう求めた。
また、ポンペオ長官は米英間の「特別な関係」は依然として良好と強調し、欧州連合(EU)離脱後の英国との通商協定を優先したいと指摘。「(オバマ)前政権は、英国がEUを離脱するなら、米国は英国との通商交渉を後回しにするとの見解を示していたが、われわれは英国を最前列とする意向がある」と述べた。