[ロンドン 2日 ロイター] - ジョンソン英首相は3日の演説で、欧州連合(EU)との通商交渉において妥協しない姿勢を強調した上で、自身が望むような通商協定を締結できなかったとしても、英国の繁栄は揺るがない、と述べる見通しだ。
1月31日にEUから離脱した英国は、年末までの「移行期間」の間、通商や将来の関係性についてEUと合意を目指す。通商交渉は3月に始まる予定だが、ジョンソン首相はかねてより、EUのルールや規制には縛られないと主張している。
首相府が公表した演説の抜粋によると、首相は「われわれがEUの競争政策や、補助金、社会福祉、環境に関する規制を受け入れなければならないのであれば、自由貿易協定を結ぶ必要はない」と明言。
その上で、EU・カナダのような関税や割当枠のない通商協定で合意することを望んでいるが、それが不可能な場合には、EUがオーストラリアとの間で結んでいるより緩やかな取り決めを目指す考えを示す。
EUとオーストラリアの貿易は、一部製品については特別な規定が設けられているものの、おおむね世界貿易機関(WTO)の基本的なルールに沿って行われている。
演説原稿によると、首相は、カナダ方式であれ、豪方式であれ「私は英国の繁栄を確信している」と述べる方針だ。