[ソウル 31日 ロイター] - 韓国は31日、来週からオンラインによる学校の授業を開始するとともに、毎年11月に行う大学入試の日程を繰り下げると明らかにした。新型コロナウイルスを巡る懸念が払拭されないほか、小規模な感染が発生し続けているためとしている。
韓国は感染者の増加を受けて新学期の開始を3回延期。当初3月初めだった開始日は4月6日までずれ込んでいる。
初期の大規模感染以後、韓国は1日の新たな感染者数を100人前後に抑制し、事態をおおむね制御できている。しかし教会や病院、介護施設などの小規模集団内の感染や、海外からの入国者の感染は増加が続いている。
丁世均(チョン・セギュン)首相は、政府は感染拡大抑制努力をしているが、以前と同様に学校を再開できる状況は整っていないと説明。首相府によると、首相は政府会合で「われわれは感染リスクの大幅抑制に全力を挙げているが、残念ながらまだ子どもたちが安全に登校できるレベルまでの抑制には至っていない。毎日多数の患者が発生し、感染が学校から家庭、社会へと再び拡大する懸念があり、子どもたちの安全を保障するのは難しい」と述べた。
首相は、学校は4月9日からオンライン授業を開始するとしたうえで、学習の遅れを最小限にするため、生徒が確実に家庭で学習できる環境整備に努めると述べた。
韓国疾病予防管理局(KCDC)によると、31日時点で感染者は125人増えて9786人、死者は162人。
新規感染者数は30日の78人から増えた。125人のうち60人は、病院で集団感染が起きている大邱市で確認された。29人は海外から入国した人で1人を除き韓国人だった。
明日からは、海外からの入国者全員に2週間の隔離を義務付ける
*内容を追加しました。