[サンパウロ 5日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染拡大への消極的な対応で批判を浴びているブラジルのボルソナロ大統領について、国民の大半が辞任に反対する立場であることが、現地紙フォーリャ・デ・サンパウロが5日報じた世論調査で明らかになった。
調査会社データフォーリャが4月1─3日に実施した調査によると、ボルソナロ大統領の辞任について、回答者1511人の59%が反対すると回答し、37%が賛成、4%が見解を示さなかった。
ボルソナロ氏はこれまで一度も辞任を示唆していない。
同調査会社が3日公表した調査では、ボルソナロ氏の新型コロナ対応について回答者の39%が「悪い」あるいは「ひどい」との評価を示し、前月の33%を上回った。対応が「良い」あるいは「素晴らしい」とした割合は35%から33%に低下した。
ブラジル保健省の5日の発表によると、国内の新型コロナ感染者は1万1130人に達し、死者は486人となった。
ボルソナロ氏は新型コロナ感染症を「ちょっとした風邪」と呼び、保健相や州政府が推進する感染拡大を抑制するため社会的距離を保つ政策を経済にとって壊滅的な措置だと批判し、対立姿勢を鮮明にしてきた。
新型コロナ危機への対応よりも失業対策を優先する大統領の姿勢を背景に、支持率は就任後最低に落ち込んでいる。