[アテネ 15日 ロイター] - ギリシャの有力シンクタンク、経済産業調査財団(IOBE)は15日発表の四半期レビューで、今年の同国経済は新型コロナウイルス感染拡大抑制のためのロックダウン(封鎖)により、基本シナリオで5.0%、悪化シナリオで9.0%前後のマイナス成長になるとの予想を示した。
2月に示した前回予想の2.2─2.5%のプラス成長から大きな下方修正となった。
ギリシャは10年にわたる債務危機から回復途上。この危機により経済は25%縮小した。
昨年の成長率は1.9%。観光ブームに支えられたが、今年は観光が大きな打撃を受ける見通し。
国際通貨基金(IMF)は14日、今年の同国経済は10%のマイナス成長になるとの予想を示した。失業率は22.3%(1月は16.4%)になるとみている。
財務相によると、政府はこれまで、今年の成長率目標を2.8%としていたが、現在は4%のマイナス成長を予想。
IOBEの基本シナリオは、封鎖が5月半ばまで継続、その後観光を含めて徐々に規制が解除されることを想定。一方悪化シナリオは、新型コロナ感染が秋に再燃、企業などに一段の規制がかかることを想定している。