[ヨハネスブルク 23日 ロイター] - 南アフリカのラマポーザ大統領は23日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けたロックダウン(都市封鎖)措置を5月1日に緩和し、一部産業の事業活動再開を認める方針を示した。
来月1日に、制限措置の段階を最も厳しいレベル5から4に引き下げる。国境の封鎖は継続され、移動は必要不可欠な場合に限られる。
大統領はテレビ演説で「あす深く後悔するような行動を今取ることはできない。感染が拡大して再び厳しいロックダウンが必要になる事態を招く恐れのある早まった経済再開は、避けるべきだ」と語った。
南アでは約1カ月前からロックダウン措置が取られ、国民の大半は不要不急の外出を禁じられている。
これまでに国内で14万3570人に新型コロナの検査が実施され、3953人の感染が確認されている。このうち死者は75人。
23日の新規感染者は318人と過去最多を記録したが、保健当局は検査を強化したことが主な要因としている。
ラマポーザ大統領は「経済活動再開の必要性と、新型ウイルスを封じ込め人命を救うという喫緊の課題の間でバランスを取らなければならない」と強調した。
21日に発表した総額5000億ランド(260億ドル)の新型コロナ経済対策の詳細には言及しなかった。ただ、経済再開は優先事項だとし、引き続き検査体制を強化するとともに、社会的距離を確保する規則の適用を続ける方針を示した。
さまざまなリスクを想定したシナリオに基づき、営業再開を認めるセクターを決定するという。