[26日 ロイター] - 米モルガン・スタンレー (N:MS)は26日、第4・四半期の原油価格予想を従来の1バレル=35ドルから40ドルに引き上げた。新型コロナウイルス感染防止の行動規制緩和で需要の上向きが期待できるほか、主要産油国の減産により、原油市場の需給バランスが想定よりも早期に改善すると予想している。
第3・四半期のブレント価格予想も1バレル=30ドルから35ドルに引き上げた。長期見通しは45ドルに据え置いた。
ロックダウン解除に伴い経済活動が再開するなか、第4・四半期までに需要は日量約9700万バレルに回復すると予想。ただ、それでも前年同期水準を約400万バレル下回るという。
年末にかけて石油輸出国機構(OPEC)とOPEC非加盟国による供給は減少し、20年第4・四半期と21年第1・四半期に原油市場は日量400万─600万バレルの供給不足になるとの見通しを示した。
OPECと主要産油国で構成される「OPECプラス」は4月、原油価格下支えに向け5─6月に日量970万バレルの減産を行うことで合意している。
モルガン・スタンレーは、「需給のリバランスが進んでおり、今後も続くと予想している。われわれの基本シナリオでは、今後、原油市場が数回の四半期にわたって一段とひっ迫すると想定している」と説明した。
一方、最近のリバランスは、需要主導というより主に供給調整によるものだとし、原油高は石油精製の利益率を一段と圧迫し、石油製品の在庫は原油在庫よりも速いペースで積みあがっていると指摘した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200527T015839+0000