[ワシントン 28日 ロイター] - 米大統領選の民主党候補指名を確実にしたバイデン前副大統領は28日、トランプ政権が核実験の再開について協議したとの報道について、無謀な行為であり、他国が追随しかねないとの認識を示した。
米紙ワシントン・ポスト(WP)電子版は22日夜、政府高官と2人の元高官の話として、トランプ政権が1992年以来となる核実験の実施について協議したと報道。ただ、核実験実施で合意はできず、ロシアや中国の脅威に他の方法で対応することが決まったと伝えた。
バイデン氏はこれについて「トランプ政権がネバダ州で爆発を伴う核実験を再開する可能性がある。これは危険であり、無謀だ。そうした実験は1992年以降行っていない。今そのようなことをする必要もない」との声明を発表した。
同氏は、米国が核実験を再開する可能性があれば、中国やロシアと新たな軍縮協定を交渉できなくなるとし「間違った考え方だ。実験を再開すれば、他国が軍事的に重要な核実験を再開する可能性が高まり、(北朝鮮とイランを含め)核不拡散というわれわれの目標が危うくなる」と述べた。
ホワイトハウスのコメントは取れていない。