[シドニー 4日 ロイター] - オーストラリア統計局が発表した4月の小売売上高は、季節調整済みで前月比17.7%減少と過去最大の落ち込みを記録した。新型コロナウイルス対策として国内の大部分でロックダウン(都市封鎖)措置が取られたことを受けた。
3月は8.5%増だった。
統計局は「カフェ・レストラン・テークアウトサービス(35.4%減)と衣料品・靴・アクセサリー小売り(53.6%減)が過去最大の減少となったほか、百貨店(14.9%減)が大幅に減少した」とした。
オーストラリアでは3月中旬に導入された行動制限の緩和が進められているが、エコノミストはコロナ危機前の水準まで経済活動が回復するには時間がかかると指摘している。
アナリストは第2・四半期の国内総生産(GDP)について、約8%の減少を予想し、4月の小売売上高の落ち込みだけもGDPを2.1%ポイント押し下げるとみている。
豪準備銀行(中央銀行)は政策金利を過去最低の0.25%に引き下げ、無制限の量的緩和を開始。政府も大規模な財政出動に乗り出している。
足元のデータでは活動の上向きが示され、こうした措置が奏功する兆しも見られる。
ANZ銀行がまとめた同社のデビットカードとクレジットカードの支出データによると、5月27日までの1週間の支出額は前年同期比3.3%増加し、小売支出は25%増えた。
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