[ニューヨーク 8日 ロイター] - 11月の米大統領選で民主党候補指名を確実にしたバイデン前副大統領の選挙陣営は8日、無防備の黒人に対する警察による暴力事件への対応として、警察組織への資金配分を停止する案をバイデン氏は支持していないと明らかにした。
黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官による暴行で死亡した事件を受け全国的に抗議活動が広まる中、民主党議員はこの日、警察官による暴力と人種差別に対抗する法案を公表。警察の違法行為に対する損害賠償訴訟提起の認可や首を絞める行為の禁止、連邦警察官などへのボディカメラの着用義務付け、殺傷力の高い武器の使用制限、違法行為が見られた警察署への独立機関による調査の円滑化などが含まれる。
バイデン氏も民主党のこうした動きに波長を合わせており、選挙陣営の報道官は「バイデン氏は警察組織に対する資金は停止されるべきでないと考えている」とし、「バイデン氏は警察組織への資金提供とは別に、公立学校、メンタルヘルス、薬物乱用治療などに対する資金提供を含む改革の迅速な実施を支持している」と述べた。