[北京 11日 ロイター] - 中国国務院(内閣に相当)参事の朱光耀氏は11日の会見で、中国と米国は結び付きが強く、分断はできないとして、両国が貿易、その他の問題について再び機動的に協議できるようにすべきだと指摘した。
両国を巡っては、新型コロナウイルスの発生源である中国が情報を隠蔽したとトランプ政権が非難を強めており、関係が一段と悪化している。
朱氏は「中国と米国は主要課題について意思疎通すべきだ。協議を正常化させるべきで、それは通商問題にとどまらない」と指摘。その上で「政治、外交、経済などさまざまなレベルで戦略的対話を再開する必要がある」と述べた。
王兆星参事は、中国には財政・金融政策を通じて経済を支援する余地が大いにあるとした上で、金融リスクを防止・解決し、シャドーバンキング(影の銀行)を管理し、不動産セクターに融資するための長い闘いを準備すべきと述べた。
Liu Huan参事は、中国経済が第3・四半期に急回復するとの見通しを示した。同氏は会見後、第3・四半期の成長率は5%程度、今年全体では3─4%になると指摘。
また経済的な圧力が増した場合、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を今年の3.6%から拡大する必要があるかもしれないと述べた。昨年の赤字比率は2.8%だった。
さらに、財政刺激策は正味で4兆元(5660億9000万ドル)をわすかに上回る可能性があると表明。朱氏は財政基金が総額で6兆2000億元になりそうだと話した。
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