[ダラス 11日 ロイター] - トランプ米大統領は11日、警察問題に関する大統領令を発令する計画を発表した。ただ、黒人男性ジョージ・フロイドさんが警官の暴行で死亡した事件をきっかけとした抗議活動を受けた包括的な改革案は支持しない立場を明確にした。
トランプ大統領はダラスの教会で開いたイベントで大統領令について、警察に対し、権力行使に関する全国的な基準を採用するよう勧告する内容になると説明した。
また、警察訓練の改善や、ソーシャルワーカーが警察官とともに職務に当たる試験的なプログラムを政権として支持すると述べた。
一方、警察予算を削減して教育や福祉などに資金を振り向けることを求める動きは一蹴した。
「このところ、全国民の公正、平等、正義をいかに実現するかという議論が活発に行われている」とした上で「残念ながら、分断をあおり過激な主張を推し進めようとする動きが一部で見られる。さらなる貧困や犯罪、苦しみを生み出すだけであり、われわれは支持しない。こうした動きには、警察の予算を削減し、解体しようという過激な取り組みが含まれる」と述べた。
5月25日に起きたフロイドさんの事件後、トランプ大統領が警察や人種差別の問題を巡り、政策案を提示するのはこれが初めて。