[ソウル 15日 ロイター] - 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、2018年の南北首脳会談で交わした「朝鮮半島の平和に関する約束を覆すべきでない」とし、北朝鮮に対し緊張を高める行為を自制し、対話の席に戻るよう呼び掛けた。
文大統領は「北朝鮮はコミュニケーションを断絶し、緊張を高め、過去の対決時代に戻そうとしてはならない」と言明。「対話と協調を通じ、厄介で困難な問題を解消することを望む」と述べた。
15日は韓国と北朝鮮が両国間の対話促進や協力関係強化を打ち出した初の首脳会談と南北共同宣言から20周年にあたる。しかし、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は13日、最近の脱北者団体による体制批判ビラ散布を巡り談話を発表し、武力行使など韓国への報復措置を示唆し、緊張が再燃している。
また、文大統領は20周年記念日のメッセージで「米朝及び南北関係が予想ほど進展していないのは残念」と述べた上で「最も重要なことは信頼であり、韓国と北朝鮮の定期的な対話を通じ構築すべき」と語った。