[ワシントン 15日 ロイター] - トランプ米大統領は15日、警察改革を巡る大統領令に16日署名すると発表した。先月末にミネソタ州ミネアポリス近郊で黒人男性が白人警官に首を圧迫され死亡してから、警察改革を求める圧力が高まっていた。
政権高官らによると、大統領令は警官の経歴チェックや訓練、精神衛生面のカウンセリングを強化することで、黒人などへの対応の改善を図る内容。
また、申請ベースの補助金について、警察活動の内容が良いことを承認の条件にし、警察に改善を促す。さらに、警察当局に対し、武器使用では最新の基準を適用し、情報共有を改善することで問題のある経歴がある警察官は経歴を公表しない限りは採用を見送り、薬物中毒やホームレスなど暴力を伴わない案件への対応ではソーシャルワーカーと協力することを奨励する。
トランプ氏は記者団に「過去1カ月でわれわれが見てきたことについて、解決策を示すことになる」と述べた。
トランプ氏が大統領令に署名するイベントには警察当局者らや警察に殺害された人々の遺族が出席する見通し。
米議会では民主・共和両党による警察改革案のすり合わせが行われている。トランプ氏は議会が策定している措置を政権側の改革策に加えることは「もちろん可能」だと述べた。
1人の政権高官は大統領令について「われわれは警察への資金配分を停止しようとしているわけではない。むしろ、さらに投資し、ベストプラクティス(最善慣行)を奨励しようとしている」と語った。
トランプ大統領はまた、ジョージア州アトランタ市で週末に黒人男性が警察官に銃撃されて死亡した事件について、非常に憂慮すべき状況とコメントした。
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