[ダブリン 27日 ロイター] - アイルランド下院は27日、第1党・共和党のミホル・マーティン党首(59)を首相に選出した。アイルランド内戦(1922ー23年)以来ライバル関係にあった共和党と統一アイルランド党が、初めて連立を組んで政権運営にあたる。
マーティン氏は、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらした景気後退からアイルランドを救済すると公約した。
アイルランドでは、2月に行われた総選挙で左派の野党シン・フェイン党が躍進。ともに中道右派の共和党と統一アイルランド党は、いずれも単独で政権を握れる議席数を確保できず、連立交渉を続けていた。
マーティン氏は5年の首相任期の半分で退任し、統一アイルランド党党首のバラッカー首相と交代する見通し。
特別議会でマーティン氏は、新型コロナウイルスがアイルランドの社会全体に大きな影響を及ぼしており、「われわれが取り組まなければいけない最も緊急の課題が何かは疑う余地がない」と訴えた。議員間の社会的距離を保つため、特別議会は議場ではなくダブリンのコンベンションセンターで開催された。