[パリ 28日 ロイター] - 28日に行われたフランスの統一地方選で、マクロン大統領率いる中道与党、共和国前進が主要都市で敗北した。一方、環境政党のヨーロッパエコロジー・緑の党(EELV)は複数の大都市で躍進した。
2022年の大統領選で再選を目指すとみられるマクロン氏には、手痛い結果となった。左派有権者の支持を取り戻すため、閣僚交代に動く可能性がある。
マクロン氏にとって数少ない明るい材料は、仏北部ルアーブルの市長選でのフィリップ首相の勝利。ただ、憲法で認められているように市長代行を指名し首相職にとどまるかどうかも含め、首相としての処遇を巡る不透明感が強まった。
出口調査によると、EELVは主要都市のリヨン、マルセイユ、ボルドー、ストラスブールで勝利を収めた。同党は昨年の欧州議会選挙でも躍進を果たしており、さらに勢いを強めた。
EELV所属の欧州議会議員、ヤニック・ジャド氏は歴史的な勝利を歓迎し、「驚くべき緑の波が起きている」と述べた。
重要度が最も高いパリでは中道左派、社会党の現職イダルゴ氏が勝利した。
10万人超の人口を抱えるペルピニャンでは、極右の国民連合(RN)が初めて勝った。
今回は統一地方選の2回目の投票。1回目は3月中旬に新型コロナウイルス対策の厳格な都市封鎖が敷かれる前に行われていた。
内務省によると、投票率は40.5%と低かった。