[ブエノスアイレス 30日 ロイター] - アルゼンチンの債務再編交渉に参加している債権団は30日、同国政府が6月中旬以降、交渉に真剣に取り組む姿勢をみせていないと批判する共同声明を発表した。
共同声明を発表したのは「アドホック債権者グループ」と「エクスチェンジ債権者グループ」。政府側に「真剣な取り組みが不足」しているとした上で、両グループには「合意に向けて建設的に」作業を進める用意があると表明した。
両グループは「時間が一番大切だ。すべての関係者がデフォルト(債務不履行)の長期化に伴う壊滅的な法的・経済的コストを回避することを重視する必要がある」と表明した。
両グループは合計で総額210億ドルのアルゼンチン債を保有。ブラックロック、フィデリティ、アライアンス・バーンスタインなどが参加している。
7月24日の債務再編交渉期限を控えて、政府と債権団の間で緊張が高まっていることが浮き彫りとなった。
債権者委員会のある関係者は、匿名を条件に「債権者グループの間や政府内に足並みの乱れが見られると言って差し支えない」と発言。
ある政府筋は匿名を条件に、「建設的な立場」を取っている全ての債権者と協議を続けていると述べた。
経済省はコメントを控えている。
店頭取引されているアルゼンチン債は昨年、デフォルトへの懸念から急落したが、このところは、最終的に合意が成立するとの期待から値上がりしている。30日の取引では0.4%下落した。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200701T002418+0000