[北京 6日 ロイター] - 中国の香港国家安全維持法(国安法)施行を背景にカナダが香港との犯罪引き渡し条約を停止したことを受け、中国は6日、一段の措置を講じる権利があるとし、中国に対する圧力は「失敗する運命にある」との見方を示した。
中国外務省の趙立堅報道官は定例会見で、一段と措置を講じる可能性について言及した。中国当局はカナダ人2人をスパイ罪で起訴したほか、キャノーラ(菜種)輸入を停止した。
また在カナダの中国大使館はこの日公表した声明で、カナダ政府に対し「間違いを訂正し」、中国への内政干渉を止めるよう要請。「一握りの西側諸国による誤った措置」が国安法に影響を与えることはないとし、「香港に関連する問題を口実に中国に圧力をかける試みは、時代の流れに完全に逆行しており、無駄な抵抗をして自分を傷つけるかの如く失敗する運命にある」とした。
これとは別に、在カナダの中国大使館は同日、中国国民に対し、カナダに渡航する際は警戒を怠らないよう促した。法執行当局による「頻繁な暴力行為」が理由という。
同大使館はメッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」への投稿で、現地の治安状況に注意する必要があるとした。ただ、暴力行為の具体例は挙げていない。
*内容を追加しました。