[クアラルンプール 13日 ロイター] - マレーシア議会は13日、モハマド・アリフ・モハマド・ユスフ議長の解任動議を僅差で可決した。マハティール前政権に指名された議長の解任はムヒディン首相の意向で、事実上、首相への信任投票となっていた。
後任議長にはアズハル・アジザン・ハルン元選挙管理委員長が就任した。
ムヒディン氏が3月に首相に就任して以降、マレーシアの政局は混迷が続いている。マハティール前首相はムヒディン首相の信任投票を実施しようとしていたが、5月の議会は新型コロナウイルス流行で1日しか開かれず、投票を回避した格好となっている。
議長解任動議の表決は賛成111、反対109とわずか2票差で、脆弱なムヒディン首相支持が鮮明になり、政局の行方は依然として不透明だ。
豪タスマニア大学アジア研究所のジェームズ・チン氏は「僅差であっても勝利には違いない。ムヒディン首相の政治的立場は強まった」と指摘。首相への信認決議案は新議長が同意した場合にのみ提出されると述べた。
シンガポールメディアは6月に、ムヒディン氏が年内に選挙実施を目指していると伝えている。
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