[ワシントン 24日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)のハーン長官は24日、FDA内にはトランプ大統領が指摘したような「闇の国家」は存在しないと断言し、職員は国民の利益のためだけに働いていると自信を持って言えると強調した。
トランプ氏は22日、FDA内の闇の国家に属する人々新型コロナウイルス向けワクチンの臨床試験を11月3日の大統領選後まで引き延ばそうとしていると非難した。具体的な根拠は示していない。
ハーン氏はロイターのインタビューに対し「FDA内でいわゆる闇の国家と考えられるものは目にしたことがない」と言明した。
トランプ氏とは非常に良い関係を維持しているとし、「FDAの決定については大統領と協議してきた。こうした関係に満足しているし、これからもそうあり続ける」と語った。
トランプ氏が強く推奨していた新型コロナ感染症から回復した人の血漿(けっしょう)を使った治療法をFDAが許可したことについては、政治圧力はなかったと説明した。また今後、新型コロナワクチンを巡る決定で政治圧力の影響を受けることはないと述べた。
「データと科学以外のものに基づいたFDAの決定に私が加わることはないと断言できる」と強調した。