[パリ 27日 ロイター] - フランスのルドリアン外相は27日、ロシア野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏に対する毒物使用疑惑を巡り、ロシアが透明性のあるアプローチを取らないことに困惑していると述べ、今週の欧州連合(EU)外相会合でこの問題を協議するとした。
ナワリヌイ氏は飛行機内で体調を崩し、22日に移送されたベルリンの病院で医療行為から生じた昏睡状態となっている。ドイツの病院は毒物が盛られた形跡を確認したと発表。一方、シベリアの病院で治療に当たったロシアの医師団は毒物は検出されなかったと説明した。
ルドリアン外相はRTLラジオに対し「なぜロシアが自らの利益になるのに透明性のあるやり方を取らないのか私には理解できない」と指摘。「これは犯罪だ。ロシアは透明性のある捜査を実行するため指導力を発揮する必要がある」と語った。
EU外相は27日と28日にベルリンで会合。ルドリアン外相はナワリヌイ氏の問題が話し合われると述べた。
ルドリアン外相はロシアに捜査を実行させる方法があるかと問われ、「既にいくつかの制裁が実行されている。彼ら(ロシア)が透明性のある指導力を発揮すれば彼らの好評価になると思う」と話した。