[ロンドン 1日 ロイター] - オーストラリアのアボット元首相は1日、英政府の通商問題の助言役に就任するとの報道について直接のコメントは避けながらも、豪英など「考えが似通っている」国々との間で、自由貿易協定を結ぶことが好ましいとの立場を明確にした。
アボット氏については、英国際貿易省傘下にあり、輸出や海外向け直接投資、国内向け投資を推進する商務庁のメンバーに任命されるとの報道があるが、正式な発表はない。
訪英中のアボット氏は、商務庁での役割について問われ、「英政府の人たちと多少話をしており、力になれたら光栄だ」と述べたが、正式な決定事項はないとした。英議会の議員らに語った。
英国のシンクタンク、ポリシー・エクスチェンジに対しては「私は無論、自由な貿易の支持者で、生活水準が同等で考えが似通っている国々の間の自由貿易は、特に支持する」と強調。
「つまり、オーストラリアと英国の間の自由貿易は誰にとっても明らかに好ましい」とした。報道についてはコメントできないと述べた。
ジョンソン英首相の報道官は記者団に、商務庁に関していかなる決定も下されていないとコメントした。
英最大野党・労働党の影の国際貿易相であるエミリー・ソーンベリー氏は、アボット氏は「通商交渉の実務経験がない」として、商務庁への起用が事実なら「信じ難い事態」だと批判している。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200901T235905+0000