[フランクフルト 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は13日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によってリセッション(景気後退)に陥ったユーロ圏経済を支援するため、域内政府は大規模な支出を継続し、すでに超緩和的な金融政策を補完する必要があるとの見解を示した。
総裁は講演で「民間セクターの信頼感は、財政政策への信頼感に大きく左右される」と指摘。「景気回復の勢いが強まるまで、景気刺激的な財政政策を継続することが過剰な雇用削減の回避や家計所得の支援に不可欠となる」と述べた。
複数の国では雇用補助金プログラムがすでに延長されているものの、リセッションからの景気回復局面に信頼感を高めるため、より長期的な1─2年程度の延長を求める声も上がっている。
総裁は「雇用支援策の継続は、年内に失業が急増する事態の回避に不可欠だ」と述べた。
また、現在協議中の7500億ユーロの欧州連合(EU)復興基金について最終合意を促した。
ECBとしては、必要に応じてあらゆる手段を調整する用意があると改めて表明した。
ECBは今年に入り、数回にわたって金融政策を緩和しており、これにより2022年までの成長率が1.3%ポイント、インフレ率が0.8%ポイント押し上げられると予想している。
総裁はまた、10日の発言を繰り返し、成長とインフレを抑制するリスクとなるユーロの上昇などを含む今後のデータを「注意深く」精査するとも述べた。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200913T224401+0000