[ロンドン 14日 ロイター] - 英産業連盟(CBI)は14日、英政府に対し、新型コロナウイルスのパンデミックからの経済回復を、温暖化問題への取り組みと並行して進めるグリーン・リカバリーを推進し、温暖化ガス削減目標達成に向けた政策を前倒しして実施するよう要請した。
英政府は昨年、2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする目標を設定した。
CBIは「Green Economic Recovery Roadmap」と題した報告書で「2020年代を引き続き排出量が実質ゼロの10年とするために、政府の支援で投資のペースを変革する必要がある」とし、電気自動車の充電ステーション設置などを加速するよう要請した。
政府に対し、エネルギー白書やインフラ戦略を公表し新規プロジェクトへの投資を拡充し原発新設のための投資を促す資金調達モデルを導入するよう求めた。
英国は二酸化炭素の回収・貯留技術で世界をリードする存在になるべきだとし、「Office for Sustainable Aviation Fuels」の設立を主張した。
英国は来年開催される第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の議長国。CBIは、「来年のCOP26は、排出量実質ゼロ戦略実施の明確な期限」と指摘した。