[17日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は17日、健全性審査(ストレステスト)で銀行システムに経済ショックへの耐性があることが明らかになったと発表、銀行の資本の見直しをさらに延長するかどうか検討すると表明した。
中銀は新型コロナウイルスの流行を受けて、大手銀行の自己資本所要額を引き上げる提案を来年7月以降に延期している。
これをさらに延期するかどうか、11月の金融安定報告公表までに決定するという。あらゆる選択肢を検討するとしている。
中銀幹部は「われわれは銀行がバッファーを利用して景気を支えることを今なお望んでおり、高い資本水準を要求して銀行を厳しい状態に追い込みたくない」と述べた。
大手行のストレステストの結果については、基本シナリオでは、既存の資本バッファーで引き続き融資を実行し、景気を支えることが可能だと説明。
基本シナリオでは、失業率が13%に悪化し、年間の国内総生産(GDP)が12%減少すると想定した。
さらに深刻な景気悪化シナリオでは、失業率が18%前後に上昇し、年間のGDPが18%減少すると想定したが、この場合、銀行にはかなりの圧力がかかり、自己資本の最低基準を満たすために追加の資本調達が必要になるという。
中銀幹部は「こうしたシナリオは深刻なケースを想定したものだが、国際的に見て前例がないわけではない」と述べた。
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