[シドニー 24日 ロイター] - オーストラリアのフライデンバーグ財務相は24日、財政収支を黒字化する目標を取り下げると表明した。
同氏は昨年、財政の黒字化を数年以内に実現すると約束していたが、もはや「賢明」でも「適切」でもないとの認識を示した。
豪商工会議所での講演で「予想に向けて黒字を目指すことは現時点では経済に悪影響を及ぼし非現実的だ」と指摘した。
豪政府は10月6日に予算案を公表する。フライデンバーグ氏は雇用と成長を促進するための新たな財政戦略を発表する見込み。
オーストラリアの政策担当者は失業率が8月の6.8%から10%付近に上昇すると予想している。フライデンバーグ氏は少なくとも失業率が6%を「優に」下回るまで財政支出を抑制しない考えを示した。
その上で「回復が定着したとの確信が得られたら財政戦略の第2段階へ移行する」とし、債務の状況を安定させ財政上のバッファーを再構築すると述べた。
「われわれは大きな山を登らなけらばならないが、これは達成可能なゴールだ」と語った。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20200924T091723+0000