[ソウル 29日 ロイター] - 北朝鮮軍が南北境界線付近の海域で韓国漁業当局の男性を射殺した事件で、韓国海洋警察庁は29日、この男性が北朝鮮兵士に亡命の意向を伝えていたとの見解を示した。
監視カメラの映像、軍の情報、経歴を基に判断したとしている。
同庁の高官は「北朝鮮側が男性しか知り得ない個人情報を把握していたことを確認した。名前、年齢、出身地、身長などだ。男性が北朝鮮に行く意思を伝えていたことも確認した」と発言。
男性は救命胴衣を身に着けており、誤って海に転落した可能性や自殺した可能性は「極めて低い」という。
男性の兄弟は、男性には亡命する理由はないと主張していた。
同庁の高官は、男性には5800万ウォン(4万9600ドル)以上の借金があったが、借金を理由に亡命を希望したかはまだ明らかでないと述べた。