[ブリュッセル 1日 ロイター] - 欧州連合(EU)と英国は、自由貿易協定など将来関係を巡り2日に協議を行い、週半ば頃まで続ける方針だ。双方の関係筋が明らかにした。移行期間が終了する12月末まで9週間足らずとなる中、双方とも貿易への打撃回避に向けて引き続き合意を模索していることがうかがわれる。
あるEU外交筋と英当局者によると、双方の交渉担当者はこの週末を通じて協議を行った。2日にブリュッセルで再び協議し、4日か5日に進ちょく状況や合意の可能性について報告を行う意向という。
EUのバルニエ首席交渉官は10月30日、合意のためには「やるべきことが多く残されている」と述べた。
別のEU外交筋が週末にロイターに明らかにしたところによると、公正な競争環境や漁業権、紛争処理などの問題で依然として協議が難航しているという。
ただ、英仏などにとって政治的に慎重な対応が求められる漁業権の問題を巡っては、英・EUともこれまでに歩み寄りの構えを示唆している。ロイターは10月、フランスが合意を成立させるために妥協の用意をしていると報じている。
移行期間終了まで時間が限られる中、金融市場や経済界はますます神経をとがらせている。英国とEUが直面する主なシナリオは、年内に合意して自由貿易を維持するか、合意できずに経済の混乱を招くか、もしくは一部の分野で合意するかの3つだ。