[ソウル 2日 ロイター] - IHSマークイットが発表した10月の韓国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.2と前月の49.8から上昇した。景況改善・悪化の分岐点となる50を10カ月ぶりに上回り、2018年9月以来の高水準を記録した。
新型コロナウイルス危機で打撃を受けた世界的な需要が上向いたことが背景。
需要改善はサブ指数にも反映され、生産指数と新規受注指数はともに2013年4月以来の高水準となった。新規輸出受注指数は9カ月ぶりに50をやや上回った。
IHSマークイットのエコノミスト、ウサマ・バッティ氏は「10月のデータは韓国製造業部門の明確な改善を示している。生産と新規受注がともに7年半ぶりのペースで拡大した」と指摘。「さらに海外からの受注がプラスに転じたことも追い風となった。企業は米中など主要な輸出市場からの需要増加を示唆している」と語った。
ただ、一部の企業からは欧州や日本が引き続き足かせとなり、拡大ペースが抑制されたとの声も聞かれた。
雇用指数は自主退職で減った人員の補充がされない中、18カ月連続で50を下回った。ただ、減少ペースは鈍化した。
今後については生産拡大や景気回復への期待を背景に、企業の楽観度合いが1月以来の水準に高まった。
バッティ氏は「こうした楽観的な見通しは、鉱工業生産が2021年に3.5%増加するというIHSマークイットの予想と一致する」と述べた。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201102T022954+0000