[ローマ 3日 ロイター] - イランのザリフ外相は3日、英国とオーストラリアの二重国籍を持つ女性学者カイリー・ムーアギルバートさんを解放する見返りにタイで拘束されていた3人のイラン人が解放された例を踏まえ、さらにこうした取引を行なう用意があると表明した。
外相は、イタリアで行われた外交関連会合にビデオで発言し、「われわれはいつでも取引に応じることができる。それは全員の利益につながる。きょうにも明日にも可能だ」と述べた。
また質問に対し、「実際、イランからいくつかの取引を提案している」と述べたが、詳細には触れなかった。
ムーアギルバートさんはオーストラリアのメルボルン大の中東政治専門家。2018年にイランで拘束され、スパイ活動を行った罪で禁錮10年の判決を受けて収監されていたが11月25日に解放された。同時にタイで3人のイラン人が解放された。
イランの革命防衛隊はここ数年、多くの二重国籍者をスパイ容疑で逮捕している。人権団体は他の国との交渉材料が目的と非難しているが、イラン側は否定している。
ザリフ外相は、欧米やアフリカで「違法に」収監されているイラン人が多数いるとしている。
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