[ムンバイ 4日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)は4日、市場の予想通り、政策金利のレポレートを4%に据え置いた。インフレが高止まりする中、経済指標が改善していることが背景。
中銀のシャクティカンタ・ダス総裁はオンライン形式のブリーフィングで、金融政策委員会は持続的な景気回復を支援するため、少なくとも今年度と来年度に緩和スタンスを維持することを決定したとした。
リバースレポレートも3.35%に据え置いた。
中銀は新型コロナウイルス危機への対応で、3月下旬以降レポレートを計115ベーシスポイント(bp)引き下げている。
<流動性支援策>
総裁は、新型コロナ流行に伴う景気低迷から予想より早く回復している、と指摘。一方、回復の兆候は広範囲には及んでいないともした。
総裁によると、金利据え置きと緩和スタンス維持の決定は全会一致だったという。
総裁は「金融政策委は、生鮮食品の価格が冬季に一時的に落ち着くといったことがなければ、インフレ率は高水準で推移する可能性が高いとみている」とし「これが金融政策の制約となり、成長を支援するために行動する余地の活用を妨げている」と述べた。
その上で総裁は、難局にあるセクター向けの資金調達支援策を発表。潤沢な流動性が成長の勢いを支援するよう、必要に応じて今後も一段の措置を講じる構えを示した。
モティラル・オズワル・プライベート・ウェルス・マネジメントの投資責任者、アシシュ・シャンカー氏は「緩和的な流動性スタンスにより、流動性へのアクセスが困難ではなくなり、景気回復も勢いを増すだろう」と指摘。「今回示されたガイダンスは、成長や資金フローについて、以前よりも上向きになっている」との見方を示した。
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