[ブリュッセル 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、東地中海のガス田探査を巡りトルコに制裁を科すべきか7日の外相会議で検討し、10日からの首脳会議で決定する。
EU首脳は10月、東地中海の係争海域での探査を停止しなければ結果に直面すると警告している。
トルコが11月下旬に地震探査船を帰港させたことで緊張は和らいだが、EU当局者や外交関係者らによると、リビア、シリア、ロシアを巡る問題やトルコ国内での権威主義的な動きなどを背景に、EUは態度を硬化させている。
あるEU高官は「10月より状況は悪化しており、各国首脳は措置を検討すべきとの見方に異論を唱える加盟国があるとは承知していない」と語った。
EUによると、トルコの探査・調査船はギリシャとキプロスが権益を主張する海域で活動を続けている。
対トルコ制裁を巡る決定は、現在EU議長国を務めるドイツが鍵を握る。同国は当初、ギリシャとトルコの間を仲介する方向に期待を寄せていたが、トルコが10月にキプロス沖で中断していたガス田探査を再開させたことに反発。あるEU外交筋は「ドイツの我慢にも限界がある」と述べた。
フランスと欧州議会は制裁を科すべきとの立場。欧州議会は11月26日、EUにトルコへの制裁導入を求める拘束力のない決議を採択した。ただ、トルコの探査船「オルチ・レイス」の帰港などを考慮してEUは制裁を見送る可能性もある。
EU外交筋は「制裁は(選択肢として)テーブルの上にあるが自動的ではない」と語った。
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