[ブリュッセル 10日 ロイター] - 欧州医薬品庁(EMA)のエグゼクティブディレクター、エマー・クック氏は10日、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチン候補、および米バイオ医薬品大手モデルナのワクチン候補の臨床試験データについて「非常に強固だ」と述べた。
欧州議会の委員会でクック氏は「3万件を超える臨床試験データが得られている。安全と効果の両面から判断するうえで非常に強固なデータだ」と述べた。
EMAはファイザーとビオンテックのワクチン候補については29日までに、モデルナのワクチン候補については1月12日までに「遅くとも」審査を完了させる見通し。
クック氏は、判断期日は変更になる可能性もあるとしている。その上で「現段階では、好ましい結果になるとの保証はできない。データの分析には正確性を期さなければならない」と述べた。
クック氏によるとEMAは、ファイザーのワクチンの接種が始まった英国で、9日に重篤なアレルギー反応が2例報告されたことなどについても新情報の分析を行っているとした。
英製薬大手アストラゼネカと米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、来年第1・四半期にワクチンの認可申請を提出する見込みだという。