[ブリュッセル 10日 ロイター] - 欧州医薬品庁(EMA)のエグゼクティブディレクター、エマー・クック氏は10日に開催された欧州議会の公聴会で、過去2週間同機関に対するサイバー攻撃があったが、新型コロナウイルスワクチンの審査作業に影響は及んでいないと説明した。
EMAは前日、サイバー攻撃の標的になったと発表し、法執行機関の協力を得ながら調査を行っていると明らかにした。
米製薬大手ファイザーと独ビオンテックは、EMAへのサイバー攻撃でコロナワクチン開発に関する資料が「不正にアクセス」されたと指摘した。両社は今月に入り、コロナワクチンの条件付き緊急使用許可をEMAに申請していた。
クック氏は公聴会で「サイバー攻撃がワクチン供給の時期に影響を及ぼすことはなく、われわれは完璧に機能している」と強調し、ファイザーとビオンテックのワクチンについて、12月29日までに条件付きで使用を承認する可能性があると説明した。