[シンガポール 5日 ロイター] - アジア時間5日の原油先物相場は横ばい。新型コロナウイルスが流行する中、燃料需要に対する懸念が根強い。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」は4日、2月の協調減産体制について協議したものの、サウジアラビアとロシアの見解の相違が埋まらず、結論は翌日に持ち越された。
0206GMT(日本時間午前11時06分)現在、北海ブレント先物は0.08ドル(0.2%)高の1バレル=51.17ドル。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は0.12ドル(0.3%)高の47.74ドル。
前日は、OPECプラスで2月の協調減産体制を巡る合意が成立せず、北海ブレント、WTIとも1%以上値下がりした。
同日の協議では、ロシアが需要回復を理由に産油量の増加を主張したのに対し、サウジは新型コロナウイルス感染拡大を受け新たなロックダウン(都市封鎖)が実施されていることを理由に反対。結論は翌日に持ち越された。
リスタッド・エナジーの石油市場アナリスト、ルイーズ・ディクソン氏は「もちろん、OPECプラスが直近の価格下落の原因となっているが、新型コロナ変異種が経済活動と旅行に及ぼす影響が不透明なことのほうが重しになっているのではないか。双方とも冬休み明けに遅れて小幅な価格調整を引き起こす原因となる」と述べた。
一方、中東情勢の緊迫化は原油相場を下支えする要因となっている。
イラン革命防衛隊は4日、ペルシャ湾で韓国船籍のタンカーを拿捕した。韓国の銀行は、米国の対イラン制裁を受けてイランの資金を凍結しており、両国の関係が悪化している。