[上海 8日 ロイター] - 中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は8日の社説で、トランプ米大統領の支持者が6日に議会議事堂に乱入した事件は、リーダーシップの欠如や米国社会の深い分断を反映しているとの見解を示した。
同紙は、この騒動は米政治制度の「内部崩壊」の兆候で、容易には修復できないと指摘。「米制度の象徴である議会議事堂での前代未聞の暴力行為は、社会の深い分断と米国がその分断をコントロールできなかった結果だ」とした。
さらに「時間の経過とともに、政治家が何世代にもわたって資源を乱用する中、米国の政治制度は悪化している」と続けた。
米政治家の間で「ダブルスタンダード(二重規範)」が存在するとも批判。「香港での暴力行為は『美しい光景』と表現され、今回の騒動に関与した人々は『モブ(暴徒)』と呼ばれている」と指摘した。
また、トランプ大統領の「偏狭な国家主義」が米国に打撃を与えたとし、「バイデン次期政権がこの米史上「最悪の日」から教訓を得ることができれば、米国が現在経験している痛みは成長期の痛みと受け止められるようになろう」とした。
「過去1年間に米国で発生した暴力と混乱は、国の指導者が現実から目をそらすと何が起きるかを示している」とした。