[ワシントン 12日 ロイター] - 関係筋によると、バイデン次期米大統領は、米証券取引委員会(SEC)委員長にゲーリー・ゲンスラー氏を指名する見通しだ。
金融業界の規制に積極的とされるゲンスラー氏がSEC委員長に就任すれば、トランプ大統領が指名したジェイ・クレイトン委員長が進めてきた規制緩和の流れに終止符が打たれる可能性がある。
ゲンスラー氏は2009─14年に米商品先物取引委員会(CFTC)委員長を務め、新たなスワップ取引規制を導入するなどした。昨年11月以降は、バイデン氏の政権移行チームに加わり、金融規制・監督見直しに関する助言を行っている。
ロイターはゲンスラー氏にコメントを求めたが、現時点で返答はない。バイデン氏の報道官もコメント要請に対して回答していない。
投資家団体ヘルシー・マーケッツを率いるタイ・ギャラシュ氏は「SECは今後、ディスクロージャーの拡充・向上や、投資家の権利復活を進め、クレイトン氏や議会共和党がこれまで推進してきた方向とは逆のアジェンダに取り組むことになるだろう」とコメントした。