[ワシントン 13日 ロイター] - 米上院情報特別委員会は13日、バイデン次期大統領が情報機関を統括する国家情報長官に指名したアブリル・ヘインズ元中央情報局(CIA)副長官の承認公聴会を15日に実施すると発表した。政権交代が20日に迫る中、一部の閣僚候補の移行手続きに遅れが生じている。
バイデン氏の政権移行チーム関係者は12日、移行手続きの遅れを理由に挙げ、閣僚候補が指名承認を待つ間、バイデン氏は各省庁を率いる暫定トップを置く方針だと明らかにしていた。
トランプ大統領が大統領選の不正を主張し続けたことが政権移行に支障を来していた。また、今月5日に行われたジョージア州の上院選決選投票の結果が判明するまで上院の多数派を握る政党が共和、民主のどちらになるか分からなかったという事情もある。
上院外交委員会は12日遅くに、国務長官に指名されたアントニー・ブリンケン氏の承認公聴会を19日に開くと発表した。
このほか、国防長官に指名されたロイド・オースティン元中央軍司令官の承認公聴会も19日に予定されているが、現時点で上院軍事委員長を務める共和党のインホフ議員は、延期する可能性があると述べている。
トランプ政権が2017年1月に発足した際、共和党が多数派を占めていた上院外交委員会は国務長官に指名されたティラーソン氏の承認公聴会を就任式の9日前の1月11日に開いており、国防長官に指名されたマティス氏の承認公聴会は1月12日に実施された。円滑な政権移行のために大統領就任式の前に閣僚候補の指名公聴会を開くのが上院では慣例となっている。