[ロンドン 18日 ロイター] - ジョンソン英首相は18日の議会で、新型コロナウイルスの影響を受けた人々を支援するため2020年に給付額を一時的に引き上げた福祉手当について、特例加算延長の確約を避け、野党などから批判を浴びた。
失業者や低所得者、病気や障害を抱える人向けの福祉手当「ユニバーサル・クレジット」の特例加算は4月に期限を迎える予定で、野党・労働党は延長を求めている。
議会はこの日、給付額を1週間当たり20ポンド(27ドル)加算する措置の延長を278対0の賛成多数で可決した。ただ、採決は象徴的なもので、政府に行動を義務付ける拘束力はない。
ジョンソン首相は自身が率いる与党・保守党の議員に対し投票を棄権するよう指示していた。また、特例加算を継続するかと4回質問されたのに対し、明確な回答を避けた。
政府はこの件についてまだ決定に至っていないとしており、採決を強行した労働党を非難した。
保守党内からも政府に批判的な声が上がっており、与党議員6人はジョンソン氏の棄権指示に反して採決に参加した。
英政府は新型コロナを受けた景気支援策として、雇用維持制度など総額2800億ポンドの対策を発表している。